DITA Open Toolkitのインストールと日本語フォント対応
DITA-OT付属サンプルに適当に日本語文字列を混ぜ込んで、PDF変換後にそれっぽく日本語フォントが表示されるまで。
DITA-OT1.5では、デフォルトの状態ではPDF出力時に日本語フォントが埋め込まれないため、日本語部分が######となってしまいます。
それっぽい定義はされているようなのですが、日本語Windows環境には合っていないのでしょうか。
DITA-OTの日本語対応については、関連するApache FOPの新旧バージョンの日本語対応の情報錯綜と複合して、使い始めからハマりどころと思われます。
試行錯誤でなんとか最低限ぽい設定で日本語フォントを使えるようになったので、備忘録として書いておきます。
お世話(参考)になったサイト
- 後悔^H^H公開日記:別館 http://d.hatena.ne.jp/monamour555/searchdiary?word=%2a%5bDITA%c6%fe%cc%e7%5d
- ditahackの日記 http://d.hatena.ne.jp/ditahack/20090331/1238513240
- http://blog.antenna.co.jp/PDFTool/archives/2006/09/11/
DITA-OT付属のApache-FOPプラグインでは日本語フォントに"KozMinProVI-Regular"といったフォントが既定で設定されています。これは何かとググったところ、MSゴシック等の別名(英語版Windows名?)のようでした。
どうもMSゴシックのまま解決するのは厄介そうなので、本記事では別のフォントに置き換えています。
Windows日本語版環境にて。
- DITA-OTをインストールする
DITA-OT1.5_full_easy_install_M20_bin.zip
を入手し、展開します。"Program Files"等のスペース込みディレクトリ名の下は心配なので、
C:\DITA-OT(以下%DITA-OT%)としました。
- http://sourceforge.net/projects/dita-ot/files/
- http://sourceforge.net/projects/dita-ot/files/test%20build/DITA%20OT%201.5%20M18/DITA-OT1.5_full_easy_install_M20_bin.zip/download
※ _full_easy_install_ と付いているものが無難なようです。
Java JDKまたはJREの1.5以上も必要なようです。最近のWindows環境だといつの間にか入っている気がします。
- コマンドプロンプトの起動
インストールしたディレクトリの startcmd.bat でコマンドプロンプトを起動すると、必要な環境変数などがsetされた状態のコマンドプロンプトが起動するので便利です。
- サンプルをビルドできることを確認する
インストールしたディレクトリにて、
ant -f samples\ant_sample\sample_pdf.xml
を実行し、しばらくして
BUILD SUCCESSFUL
Total time: 20 seconds
というような表示が出ればここまではOK
何やら致命的なメッセージがたくさん出るようではありますが、BUILD SUCCESSFULと出ていてPDFがそれっぽくできていればよしとしておきます。
- ちなみにPDFファイルは %DITA-OT%\samples\ant_sample\out\samples\pdf にできます。
- 設定変更
日本語を使えるように設定変更します。
※以前 %DITA-OT%\demo\fo\build.xml を変更するように書いていましたが、不用でした。
- %DITA-OT%\demo\fo\fop\conf\fop.xconf
2行足します。
.
false
file:///C:/windows/fonts ←このあたりに追加
〜〜
←このあたりに追加
〜〜
- %DITA-OT%\demo\fo\cfg\fo\font-mappings.xml
3か所同じ行があるので、それぞれ変更します。
KozMinProVI-Regular
を
IPAPGothic
に変更
フォントは、別件でApache FOP単体で日本語フォント表示に挑戦した際に成功実績があるIPAフォント(otf)を使用しました。(あちこちサイトを拝見するとMSゴシックなどのttfではいろいろトラぶっているようなので)
-
- http://ossipedia.ipa.go.jp/ipafont/
- フォントファイル ipagp.otfをC:\Windows\Fontsに放り込んでおきます。
- %DITA-OT%\demo\fo\fop\conf\fop.xconf
設定変更はここまで。
- サンプルの改ざん
- サンプルの言語指定を変更
-
- %DITA-OT%\samples\concepts
- %DITA-OT%\samples\taskbook
- %DITA-OT%\samples\tasks
これらのディレクトリの原稿になるxmlファイルの
を
に書き換えます。
- 日本語文書を入れてみる
- %DITA-OT%\samples\concepts\garageconceptsoverview.xml
Garage Concepts(ガレージコンセプツ)
A well-stocked garage can be the envy of the neighborhood.ただいまガレージのテスト中
サンプルの原稿ファイルに適当に日本語を混ぜ込みます。
- 最初のように、サンプルをビルドします。
ant -f samples\ant_sample\sample_pdf.xml
これで日本語フォントが表示されるpdfが出来るようです。
- 表示されるエラーの手当
[fop] 2009/08/14 22:16:23 org.apache.fop.fo.PropertyList handleInvalidProperty
[fop] 致命的: Error processing foreign attribute: http://www.renderx.com/XSL/Extensions/@rx:link-back Property ignored.このエラーは次のように変更すると出なくなるようです。
- %DITA-OT%\demo\fo\cfg\fo\attrs\commons-attr.xsl
<!--<xsl:attribute name="rx:link-back">true</xsl:attribute>-->